登録有形文化財に認定された沖縄最古のホテル「沖縄ホテル」に行ってきました!

掲載日:
2024.12.25

はいたい♪マハエです!
2022年9月にリニューアルオープンし、2023年11月24日には「登録有形文化財」に認定された沖縄最古のホテル「沖縄ホテル」に行ってきました☆彡

「沖縄ホテル」は、那覇空港から車で約20分、モノレール ”安里駅" からは徒歩約10分とアクセスも良く、周辺には八百屋、魚屋、肉屋、衣料品店、カフェや居酒屋など、さまざまなジャンルのお店が並ぶ ”栄町市場” や ”国際通り”、”壺屋やちむん通り” があったりと、便利な立地にあります。

今回は、そんな「沖縄ホテル」の登録有形文化財や歴史、ホテル内の様子などについてレポートしていきます!

INDEX

登録有形文化財について

まずは、登録有形文化財に登録された、沖縄ホテル内にある「旅館棟」、「レンガ棟」、「瓦石垣」、「大道門(うふどーもん)」の4施設をレポートします!

沖縄ホテルでは登録認定を記念して、宿泊客や地元の方でも参加可能なオプションツアー「有形文化財観覧ツアー」を平日限定で実施しているそうです!
ツアーでは、登録有形文化財の4施設をはじめ、沖縄ホテルの歴史などについても解説を聞きながら見学を楽しむことができますよ☆彡

マハエもツアーに参加してきました(≧▽≦)

旅館棟

1960年(昭和36年)に建設された「旅館棟」は、造形の規範となっているものという基準から登録有形文化財に登録されました!

こちらの建物は、大道門を潜り抜けると、両手を広げてお客さんを歓迎しているかの様なイメージを出す設計で作られているそうです!そのため、コの字でも少し広がったコの字型になっていました♪

レンガ棟

1949年(昭和24年)頃に建設された「レンガ棟」は、再現することが容易ではないものという基準から登録有形文化財に登録されました☆彡

レンガ棟で使われているレンガは、当時制作する際に様々な場所から集められたため、それぞれ色や形が少しずつ違っていました!1階と2階には、沖縄では珍しい暖炉もあったそうです!

当時のレンガを使用して建てられた建物は数多くありましたが、今でも残っているのはここだけだそうです!また、登録有形文化財の4施設すべてを設計し、花ブロックの考案者としても知られている建築家・仲座久雄さんが当時のレンガを使って設計された建物もこれだけとのことです!

瓦石垣

1960年(昭和35年)に建設された「瓦石垣」は、国土の歴史的景観に寄与しているものという基準から登録有形文化財に登録されました!

沖縄を身近に感じられる赤瓦を使って作られた瓦石垣は、沖縄ホテルに足を運ぶお客さんを温かく迎え入れる様な設計となっていました☆彡

休業中には瓦を全部取り除き、洗ってもう1度つけ直したそうです!その際に、欠けている部分も直そうとしましたが、昔の規格はもう無いため、直せなかったそうです。

それぞれ紋の種類や大きさが違っていたりして時代を感じられますね♪

大道門(うふどーもん)

1960年(昭和35年)に建設された「大道門(うふどーもん)」は、瓦石垣と同じ国土の歴史的景観に寄与しているものという基準から登録有形文化財に登録されました!

大道門は、戦争で焼失してしまった守礼門や首里城をもう1度復元するために尽力した仲座さんが、それらをリスペクトして作られたといわれているそうです!そのため、守礼門に少し似ていますね(≧▽≦)

門の両側には第1創業目の時に造られた石柱が今でも残り、艦砲射撃の痕があったりと、当時の様子をうかがうことができました。

沖縄ホテルの歴史について

続いては、ツアー内で紹介いただいた沖縄ホテルの歴史についてレポートしていきます!

沖縄ホテルの創業者、宮里定三(みやざと ていぞう)さんは、戦前、戦後を通じ、沖縄観光の発展、育成にも携わり、「沖縄観光の父」とも呼ばれています。

戦前の沖縄

戦前も観光地であった沖縄には、大阪商船という船会社が大阪から船を出していました。当時大阪から沖縄までは往復で4日ほどかかり、沖縄の民俗芸能を楽しむ芸術家たちを中心とした観光客や商売を目的に、沖縄に訪れる方たちが中心でした。

沖縄ホテル 第1創業まで

当時、沖縄へ来る方たちの大半は船に宿泊していました。宿泊所は7、8件ほどありましたが、今のホテルの様にゴージャスではなく、掘っ建て小屋の様なホテルでした。また県内からくるお客さんは、民宿の様な村宿小(むらやどぐわー)に泊まっていました。そのため、沖縄にはVIPが泊まれるようなホテルはほとんどありませんでした。

そんなある日、三井信託銀行に勤めていた沖縄出身の比嘉良篤(ひが りょうとく)さんが上司を沖縄観光に連れてきましたが、「君の郷里はつまらない」と言われてしまいました。その後、良篤さんから宮里定三さんの叔父である貞寛(ていかん)さんに「VIPが泊まれるホテルを作ってほしい」と依頼をしましたが、貞寛さんはなかなか縦に首を振りませんでした。しかし、当時、叔父の貞寛さんが経営する神戸の旅館で勤めながら、日本の「海外移住政策」に従事し、沖縄の人たちのビザや衣食住のお世話をしていた定三さんに、叔父の貞寛さんはホテル製作の大役を割り振りました。

大役を振られた定三さんは、他のホテルの良い部分を参考にするために様々なホテルを回り、1940年(昭和14年)には、昔一番の繁華街だった波の上にホテルを作ることに着手し始めました。

ホテルは、地下1階、地上3階建てで、内部には総ヒノキ、外部はモルタル、屋根は赤瓦、門には勝連町から持ってきたトラバージンという石材が使われました。また、当時最先端だった電気式冷蔵庫なども設置され、ホテルの製作費は当時のお金で30万ほど(現在では1億500万ほど)掛かり、県知事からも支援をいただいていました。

第1創業 開始

当時の政府からVIPを泊めたいとのことで、グランドオープン前にプレオープンとしてホテルを開けました。最初の宿泊客として、朝鮮の李王殿下が泊まり、その後はタイ国のワンワイ・タヤーコーン殿下や、皇室から三笠宮殿下など1年の間に次々とVIPが宿泊され、1942年(昭和17年)にはグランドオープン。

太平洋戦争が本格的に開始

その後は太平洋戦争が本格的に始まると、旧日本軍の高官が宿泊するようになりました。開戦時の首相であった東條英機総理大臣も沖縄ホテルに宿泊されていました。

1944年(昭和19年)には、10・10空襲が起きましたが、定三さんは未弟定和の村葬に出るため地元の名護・羽地に戻っていました。沖縄ホテルに戻ってきた時には、窓ガラスが割れた状態で建物だけが残っていたそうです。

その後ホテルの営業はしていませんでいたが、軍部の方たちの駐留場所となり、定三さんと従業員の方たちはご飯の提供をしたり、お世話なども行っていました。

1945年(昭和20年)には、アメリカ軍が上陸した場合、激戦が見込まれるとのことで、従業員を引き連れて3、4ヶ月の間、名護・真喜屋の山奥へと避難し、終戦を迎えました。

戦後の様子

1950年(昭和25年)頃に撮影された写真では、エントランスの部分と壁の一部が残っています。この写真は那覇市歴史博物館に貯蔵されている資料の一部です。

1948年(昭和23年)、定三さんが36歳になった頃、米軍より売店を民間に移管する話が定三さんに届きます。それを聞いた定三さんは、1949年(昭和24年)に南城市馬天に移り住み、会社を創設。馬天で売店を譲り受ける準備をしていたのですが、当時の長官が交換することになり移管の話自体がなくなったそうです。定三さんはそのまま馬天にあったベイビュー将校クラブで働くことになります。働き始めてから約半年後、琉球映画貿易(今の桜坂劇場)の社長、大城鎌吉氏から、劇場オープンのこけら落としに本土からタレントを招くが、泊めるホテルが無いので「仮にでもいいからホテルを造ってくれ」と依頼が入りました。

沖縄ホテルの再建開始

こうして、1951年(昭和26年)に沖縄ホテルの再建がスタートしました。
しかし、建設の期間は1か月のみとのことで、資材もなく悩んでいたところ、土建会社「金城カンパニー」の社長である金城田助さんの住宅兼事務所であった、安里にあるレンガ造りの家を急きょ借りることにしました。(レンガ棟は、1949年(昭和24年)に造られました。)

第2創業 開始

レンガ棟は内部を改造し、7部屋作った後、ベッドや毛布、布団、枕などを全て軍の払い下げのものからかき集め、何とか1か月で営業にこぎつけました。そして、第2創業として那覇市安里にホテルが完成しました。その後は芸術家や文筆家など著名人が宿泊するホテルとして有名になります。

借りていたレンガ棟はその後買い取り、定三さんから沖縄ホテルを一緒に作ってほしいと建築家・仲座久雄さんに設計を頼みました。

沖縄のイメージを持った、VIPを迎え入れられるようなホテルを作ろうということで、仲座さんが建物や塀、門すべてを設計し、現在の沖縄ホテルが1961年(昭和36年)に完成。当時は和室17室・洋室13室でした。電気冷蔵庫や水洗便所、蛇口をひねればお湯が出てくるボイラーシステムなども備わっていて、どの部屋からも那覇市内が一望できたそうです。

現在の沖縄ホテル

コロナ禍の2021年4月~2022年9月の15か月間休業し、リニューアル工事を行い、2023年9月より第3創業として営業されています。

現在の沖縄ホテルは、原点に返って沖縄の文化、伝統、工芸、美術などを県外の方に発信し、交流・体験・感動ができる交流の場として位置付けをしています。

その第1弾として手をつけたのが、首里城が燃えた際に出た1トン近くの石材。その石材を首里城から引き取り、ホテルの玄関口やレストランに設置しているそうです!

ツアーの案内は以上です☆彡今回、案内をしてくれたのは、白玉さんです!

ツアーでは、沖縄ホテルの歴史を通じて沖縄の歴史も一緒に知ることができました♪

沖縄ホテルでは有形文化財ツアー以外にも、赤瓦漆喰組合さんとのコラボで赤瓦を使ったシーサーづくり体験や、三線組合さんとの三線体験など様々なイベントも行っているそうです!

その他にも毎月1回、子どもたちの居場所「沖縄ホテルあしび~」を開催しており、職場体験や工作体験、専門の方による講話などを実施しています。また、毎回ホテルで手作りした軽食やおやつの提供も行っています!さらに、未就学児向けのおもちゃコーナーや図書コーナーもやってますので、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか?

ホテルの様子

ツアー体験が終わった後は、ホテル内の様子をレポートしていきます(^-^)

2022年9月にリニューアルオープンされた沖縄ホテルのリニューアル工事は、ホテルスタッフの皆さんが職人さんと一緒に行ったそうです!館内はとても綺麗で風情ある空間を感じられます♪

玄関口からホテルの中に入ると、スタッフの皆さんがあたたかくお出迎えをしてくれます(*^-^*)

レストラン&ワーキングスペース

フロントを通り過ぎて奥へ進んでいくと、解放感あふれるレストラン&ワーキングスペースが広がっています。

レストラン

レストランでは、沖縄県産の食材をふんだんに使った朝食料理をビッフェ形式で楽しむことができます☆彡

ビッフェで自分の好きなサラダを取ってその場でみじん切りにしてもらえる、新感覚なサラダも味わえるそうです♪

朝食は基本、ビッフェ形式で提供していますが、人数によっては和食セットメニューになるそうです。マハエは和食セットを堪能してきましたよ(≧▽≦)

お膳には種類豊富な料理が並んでいてどれから食べようか迷っちゃいます(>_<)どの料理も沖縄の素材を活かした味付けでとってもおいしかったです♪ボリューム満点でお腹いっぱいになりました!

レストランから見える大きな窓からは、自然を感じられる庭園を眺めることができます。奥にある白色の石壁は、2019年に火災のあった首里城で焼け残った石材が使われているそうです!

石壁をよ~く見てみると、ハート型の石を発見!全部で3つのハート型があるそうなので、皆さんもぜひ探してみてくださいね(≧▽≦)

ワーキングスペース

朝食の時間が終わり、10時以降からはワーキングスペースとして利用することができます!

ガラス張りで開放感のあるくがにテラスには、Wi-Fiやコンセントも完備されているため、快適に仕事をすることができます。ひとりで集中したい方や、打ち合わせなどで利用するのにもおすすめですよ♪

客室

客室タイプは、畳が敷かれた昔ながらの「和室」や畳の上にベッドが置かれた「和洋室」、セミダブルルームとツインルームのある「洋室」の他、「スイートルーム」の4タイプあります。

また沖縄ホテルには「旅館棟」と「ホテル棟」が2つあり、旅館棟には和室、和洋室、スイートルーム、ホテル棟には洋室がありますよ!

和室

まずはじめに「和室」にやってきました♪

和室は、6畳から最大20畳までの5タイプの広さがあり、小さな子供のいる家族や友人同士での宿泊などにもおすすめのお部屋です!

一番広いお部屋では、親子3世代で宿泊するのにもぴったりですよ(≧▽≦)

床の間や襖があったりとどこか懐かしさを感じることができます♪
畳は全室リフォーム時に張り替えを行ったとのことで、部屋には新しい畳の香りが広がっていました☆彡

チェックイン時には、事前に布団も敷いてあるのですぐに旅の疲れを癒すことができますよ( ´ ▽ ` )

和洋室

次に「和洋室」にやってきました~♪

こちらのお部屋は、畳の上にローベットが置かれているのが特徴で、和室に泊まってみたいけど布団にあまり慣れていないという方にもおすすめのお部屋です!

マハエも少しくつろいできました♪

洋室

続いては「洋室」にやってきました~♪

洋室には、セミダブルルームとツインルームの2種類のお部屋があり、どちらもシックな雰囲気が広がっています(*^-^*)

広々としたデスクやゆとりのあるベッドが特徴のセミダブルルームは、ビジネスや長期滞在での宿泊にもおすすめのお部屋で、2人での宿泊も可能です!

ツインルームは3人でも宿泊可能な広々としたお部屋が特徴で、家族旅行や友人との旅行などにもおすすめですよ☆彡

ホテル棟内にある各部屋のベッドやユニットバスは、リニューアル時に新品へと入れ替えを行ったそうです!ユニットバスを覗いてみると浴槽やトイレがピカピカでした(≧▽≦)

各部屋のベッドの横にはコンセントやUSBの他、照明のスイッチなどもあってとても便利です♪

スイートルーム

最後に「スイートルーム」にもやってきました~♪

沖縄ホテルに1室のみあるスイートルームは、異国情緒溢れる雰囲気を感じられます♪

広々としたリビングやベッドルームでくつろぎながら特別なひと時を過ごすことができます(^.^)

ウォーターサーバー

各フロアにはウォーターサーバーも設置されていました!お部屋に置いてあるピッチャーやポットを使ってお水を持っていくこともできますよ♪

大浴場

旅館棟の2階には、日帰りの方でも利用できる大浴場もありました!

大浴場の広い湯舟にゆっくりと浸かって、旅の疲れを癒すことができますよ~!また、小さな子供にも安心な無添加シャンプー、リンス、ボディシャンプーも用意されています(^-^)

フロントの隣には種類豊富なシャンプーとリンスが置かれているので、好きなものを選んで使うことができますよ☆彡どれを使うか迷っちゃいますね(≧▽≦)

洗面台・脱衣所には、ドライヤーやコットン、クレンジング、化粧水などスキンケア用品も設置させているので、お部屋にあるタオルを持っていくだけでも大浴場を利用することができます♪

夜の街を散策

大浴場を満喫した後は、沖縄ホテルから徒歩圏内に位置する栄町で散策を楽しむのもおすすめです♪

ディープな雰囲気が広がる夜の栄町市場には多くのお店が立ち並んでいます。美味しいご飯とお酒を味わいながら地元の方と気軽に会話を楽しんだりと、沖縄で地元気分を満喫できます!ぜひ夜の栄町を散策してみてはいかがでしょうか?

軽食・ドリンク自販機&コインランドリー

1階には軽食やドリンクを購入できる自販機がありました!

沖縄でしか売っていないお菓子やおつまみ、カップ麺なども並んでいます☆彡
小腹がすいたとき、時間を気にせず買うことができるのも嬉しいですね(≧▽≦)

自販機の隣には、旅行中に洋服を洗いたい方などにもおすすめな洗濯機もありました!こちらの洗濯機は洗濯から乾燥までできるので、途中で乾燥機に移し替える必要もなしです♪

沖縄本島南部の観光を計画されている方は、ぜひ良き古き沖縄を感じられる「沖縄ホテル」を利用してみてはいかがでしょうか。昔ながらのレトロな沖縄を体感できる旅をぜひ楽しんでみてください♪

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花笠マハエ