~八重瀬の祈り(UMUI)~暮らしと文化に寄り添う旅
- 掲載日:
- 2024.11.21
沖縄では、旧暦8月15日の八月十五夜(ハチグヮチジューグヤ)に、五穀豊穣、無病息災を祈願する豊年祭が各地域で行われます。
沖縄本島南部の八重瀬町志多伯(やえせちょうしたはく)でも、旧暦8月15日にあたる新暦9月17日(火)に開催されました。この豊年祭は約300年続いてきたとされる歴史深い祭事です。
ここでは、この豊年祭の様子や次世代に繋ぐ取り組みを、志多伯に生まれ育ち、豊年祭の実行委員を務める神谷武史(かみやたけふみ)さんにお聞きしました。
豊年祭の中心的存在となるのは、村の守り神である獅子加那志(シーシガナシ)。加那志は「〜さま」という意味で、志多伯の人たちは神獅子として崇敬する意味を込めて、そのように呼んでいます。志多伯の豊年祭は、この獅子加那志を崇めることを第一の目的とし、「獅子加那志○年忌豊年祭」と銘打っているのが大きな特徴です。
神谷武史(かみやたけふみ)さん
豊年祭の2ヶ月前ほど前になると、志多伯公民館での演舞の稽古や、馬場での棒術の稽古など、本格的な準備が始まります。出演者の中には、豊年祭で初めて琉球芸能に挑戦するという子供たちもいて、私や妻の加奈子をはじめ、過去の豊年祭に出演してきた歴代の先輩方や、長年舞台を積んできた実演家の方たちが指導にあたり、家族、兄弟、友達、地域のみんなで支え合いながら、稽古に励み本番を迎えました。
神谷武史(かみやたけふみ)さん
前回の7年忌から掲げている豊年祭のテーマは、「継承」。この13年忌を終えたら、次の豊年祭は12年後。継承への意識は今、一層強くなっています。
これから長老や有識者がいなくなってしまうことを考えると、自分たちが常に危機感を持って関わらないと。そう思って取り組んできました。次の25年忌までどうやってつなげていくか。それを考えるために、高校生、大学生に呼びかけ、『リーダー塾』というものを結成し、彼らが中心になって観光商品も作りました。
神谷武史(かみやたけふみ)さん
~八重瀬の祈り(UMUI)~暮らしと文化に寄り添う旅
私が心からいいなと思う沖縄は、「県内各地に多彩な地域性があるところ」です。私のふるさと八重瀬町にも八重瀬ならではの芸能・文化・自然・食があり、観光客のみなさまにこれらを感じていただきたいと思い旅行商品を作りました。私も八重瀬歌舞団の一員として、演舞します。また演舞の後には、私たちとの交流もありますのでみなさまとお会いできる日を楽しみにしています!是非、八重瀬にお越しください!
伊波妃菜(いはひな)さん/『リーダー塾』メンバー
~八重瀬の祈り(UMUI)~暮らしと文化に寄り添う旅(日帰りバスツアー)
■日時:2025年1月26日(日)
■ツアーのポイント
・八重瀬歌舞団による伝統芸能体験
・八重瀬町内5箇所の観光地を巡る
■最小催行人員:10名
■定員:20名
■参加料金:8,000円(税込み)/半日(昼食込み)
※上記参加料金はモニターツアー価格。通常料金10,790円。
~八重瀬の祈り(UMUI)~暮らしと文化に寄り添う旅(1泊2日バスツアー)
■日時:2025年1月24日(金)~25日(土)
■ツアーのポイント
・八重瀬歌舞団による伝統芸能体験
・八重瀬町内5箇所の観光地を巡る
・太平洋とゴルフコースを望むお部屋に滞在
■宿泊先:サザンリンクスリゾートホテル
■最小催行人員:10名
■定員:20名
■参加料金:29,800円(税込み)/朝食1回、昼食2回、夕食1回付
※上記参加料金はモニターツアー価格。通常料金43,815円。
志多伯の豊年祭は、人の年忌法要と同じく、1年忌、3年忌、7年忌、13年忌、25年忌、33年忌の節目に当たる年にだけ行われるのが特徴です。33年忌が終わると、翌年からまた1年忌がスタート。2024年は、13年忌にあたり、前回の7年忌から実に6年ぶりの開催となります。今年は、9月17日(火)に開催されました。
神谷武史(かみやたけふみ)さん