沖縄といえば、青い海。青い海を満喫するアクティビティといえば、やはりダイビング!
沖縄本島北部の恩納村にある真栄田岬は、そのダイビングやシュノーケリングスポットとして特に人気がある場所です。
ごつごつとした岩が隆起した力強い景観の背景には、紺碧の海が広がり、まさに自然の雄大さを感じさせてくれます。特に、「青の洞窟」として知られる岩の下のダイビングスポットは、まさに神秘的な青の世界が広がる水中の楽園。
そんな、かけがえのない海の美しさを体感できるこの岬に、1軒の沖縄そば屋さんがあります。「真栄田そば」は、この青の世界からインスピレーションを受けたユニークなメニューや商品を届けるお店。
そのアイディアの裏には、「沖縄の美しい海とサンゴを守りたい」という、オーナーの強い思いがありました。
■色が変わる青い塩!?
試行錯誤から生まれた美しい逸品。
この場所にふさわしい青いものを!という出発点から、「バタフライピー」という植物に目を留めた、真栄田そばオーナーの木田さんは、自らバタフライピーを栽培し、色々なものを青くして試作していきました。
そして最終的には、沖縄のお土産でもよく扱われている「塩」にたどり着き、美しく青に染まった「青い塩」が誕生したのです。まさに、この場所でお店を出していなければ誕生しなかった逸品です。
また、「青」のもととなるバタフライピーは、無農薬、無化学肥料にこだわって栽培されています。沖縄では初夏から初秋にかけて開花し、それを収穫して一度乾燥させることで、色素はもちろんティーなどにも使うことができます。
そんなバタフライピーに彩られた青い塩は、淡く爽やかなブルーがなんとも美しい色あい。
そして、この塩のもう一つの特徴は、レモンなどの酸味を振りかけると、なんとピンクに色が変化すること!
海のブルーからサンゴを思わせる優しいピンクに変わる様は、食卓にトロピカルなリゾート気分を届けてくれます。
■青い塩からはじまる、沖縄の海とサンゴを守る取り組み
他のどこにもない魅力を放つ青い塩ですが、この商品の売り上げの一部は、沖縄のサンゴを守る活動のために寄付されています。
木田さんは、真栄田岬から海を眺めていて、この美しい海とサンゴがずっと残っていて欲しいと感じたと言います。
木田さん
「なるべく長くこの環境が残るようにしたいなと思って。今は寄付をしたり、サンゴの苗を植える養殖もやっています。 また、赤土流出の問題を解決するための、Honey&Coral プロジェクト(恩納村の取り組み)にも参加しています。」
Honey&Coral プロジェクトとは、収穫が終わって休ませている畑に、花や植物を植えることで赤土の流出を防ぎ、さらにその花を活用してはちみつを生み出すことで、その活動の継続に繋げる恩納村の取り組みです。
木田さんもそのプロジェクトに参画し、現在空いている農地を利用して蜂蜜づくりに取り組んでいるのです。
もちろん、サンゴに直接関わる取り組みにも積極的です。青い塩の売り上げの一部を寄付するほか、恩納村のダイビング協会の方々と協力し、真栄田岬から少し離れた沖合にある「山田沖」という海域で、サンゴの苗植えも行っています。
実際に、SNSを通じた商品のPR記事を読んだ修学旅行の学生さんが、木田さんに直接話を聞きたいと連絡してくることもあるのだとか。そんな一つ一つの発信や行動が、美しいサンゴを守っていくことにつながっているのです。
沖縄の海やサンゴの美しさを知り、またその自然が様々な形で脅かされている現実も目の当たりにした木田さん。これからも、持ち前のひらめきと行動力で、豊かなサンゴ礁の海を守る働きを続けていきたいそうです。
食卓に彩りを添えるだけでなく、サンゴの保護活動にも繋がるやさしいお土産を選んでみませんか?