ベストシーズン!沖縄のホエールウォッチングで感動の体験を
- 更新日:
- 2025.02.12
沖縄の冬の風物詩「ホエールウォッチング」。
毎年、12月下旬から4月上旬の間は、ホエールウォッチングのベストシーズンです!夏の間、シベリアなどの寒い海域で暮らしていたザトウクジラたちが、繁殖期にあわせて沖縄の海に戻ってくるこの季節にしか見られない特別な体験。
沖縄ではこの時期、連日のように沖縄本島や座間味島からツアーの船が出ており、座間味島沖まで行って間近に迫力満点なザトウクジラを観察することができます。その遭遇率は90%以上ともいわれており、感動的な体験になること間違いなし!
今回は、クジラに会うためのベストスポットへ案内してくれるとっておきのホエールウォッチングツアーをご紹介します。
「クジラにやさしいウォッチング」一般社団法人座間味村ホエールウォッチング協会
座間味島周辺の海域は、ザトウクジラの繁殖海域(国立公園指定理由の一つ)
冬になるとザトウクジラの群れが遠く離れた北の海から暖かい座間味の海に出産、繁殖、子育てのために帰ってきます。島の周辺海域で間近で見るザトウクジラとの出会いは、大きな感動を与えてくれます。
一般社団法人座間味村ホエールウォッチング協会は、「クジラにやさしいウォッチング」をモットーに1991年に設立され、30年以上の歴史と実績を兼ね備えた団体です。
1985年、2頭のザトウクジラを見つけた宮村幸文 船長
「自主ルール」を設立当初から守り、特に母子クジラに配慮
クジラにストレスを与えないようにする自主ルール(抜粋)
・船の方からクジラの100m以内には近づかない
・クジラとは泳がない
・親子クジラのウォッチングは全体で1時間以内
等々
特に親子クジラに配慮し、できるだけウォッチングしないようにしているが、他のクジラが見つからない時には、そっと観察させてもらっています。2022年12月には、新たに「母子クジラのサンクチュアリ」を設定しました。
座間味の特色「たっくわりクジラ」
船の方からはクジラに近づかないようにしていますが、長年の自主ルールの努力で、クジラが船を信頼し、クジラの方から寄ってくることもあります。島人は「たっくわり(沖縄の方言でくっつくの意味)」と呼び、大感動の瞬間。(座間味では、クジラと泳いで水中撮影をすることは禁じていますが、「たっくわり」の時に、船縁からそっとカメラだけ海に入れて、くれぐれもクジラを脅かさないようにして、水中の撮影をするのはOK。)
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『あきちゃびよ〜!』39年前にザトウクジラと初めて出会った時に叫んだ第一声です。
島言葉で『凄い!』という意味で、その時の感動は今も忘れられない。その大きさと迫力に一瞬で虜になりました。
座間味島に帰って来るザトウクジラはとてもフレンドリーで鯨からボートに寄って来ます。船の真下でお腹を上にして寄り添ってきたり、水面に顔を出して船上の人を見たりする『たっくわり』は、座間味のホエールウォッチングの魅力の一つで、何度体験しても少年の心のようにとても大興奮します。
今でも、クジラに会う時は初恋のデートのように心が踊り、私の恋心はいつしか「ちむがなさん(愛する心)」に変わっています。私の愛する海の友人「鯨」が帰ってくる慶良間の海は、親仔鯨が出産や子育てをする大事な聖地であり、ゆりかごです。
その慶良間の海が、鯨たちにとって安心して繁殖活動できる故郷の海であり続けるよう、子や孫、次の世代にバトンタッチができるよう取り組んでいきたいと思っています。
宮城清船長 (座間味村ホエールウォッチング協会理事・副会長/船名:姫鯨)
尾ビレの模様で個別識別
ザトウクジラは尾ビレの模様がそれぞれ違い、それをIDとして個別識別しています。よく帰ってくるクジラには、「Z(ゼット)」や「すぬーぴー」など愛称があります。胸ビレの白い「ホワイトレディー」は、ほぼ隔年で子供を連れて帰ってきてくれるお母さんクジラです。
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40年近くホエールウォッチング船長をしています。
鯨類研究機関などのザトウクジラの調査も毎年のようにやっています。
その経験や知識を活かして、一日中クジラを探す1DAYツアーがコアなクジラ好きのお客様に好評です。
クジラの個体識別は、尾ビレの白黒の模様や縁のギザギザで見分けますが、性格や行動もみんな違っていて、楽しいです。
クジラが帰って来るザマミの海で、知っているクジラにまた会えるとチムドンドンするさあ!
宮平寿夫船長 (座間味村ホエールウォッチング協会理事・規則委員長/船名:えりせら)
捕鯨員を展望台に配置(顧客満足度とザトウクジラの保護を両立するための重要な役割)
ツアー出港前に展望台から探鯨員がクジラを探し、ウォッチング船を誘導します。そのため遭遇率は9割以上。多くのクジラを見つけることで船を分散し、同じクジラに船が集中するのを防ぎます。できるだけ親子クジラを見ないよう、ペアやメイティングなどへ優先的に誘導します。親子クジラが浅瀬にいる場合、浅瀬に追い込んでしまわないために、近づかないよう船に周知。村外からのマナーの悪いウォッチング船やスイム船を牽制。天候や海況のチェック、船長と連携してルール遵守の助言や船の安全も見守ります。
協会のホエールウォッチング船とクジラにやさしい名物船長やガイドたち
現在、一般社団法人座間味村ホエールウォッチング協会加盟のウォッチング船は11隻。「クジラにやさしいウォッチング」の理念と自主ルールを遵守し、環境配慮と安全運航でホエールウォッチングを行っている船です。
11隻は、ほとんどがザトウクジラと同じくらいの長さかそれより小さい小型の船。この道30年以上の大ベテランの船長から、数年前に始めた若い船長も。ベテラン船長はクジラへの愛が深く、名物船長もいて常連客のファンも多いです。午前、午後の2時間ツアーや1DAYツアー、サンセットツアー、早朝ツアーなどバリエーションも豊富です。
一般社団法人座間味村ホエールウォッチング協会
座間味の『クジラにやさしいウォッチング』
座間味村ホエールウォッチング協会は、「ザトウクジラの保護」と「持続可能な観光利用」の両立を目的に1991年に設立されました。設立当初から「自主ルール」を制定し、クジラにも環境にも優しいホエールウォッチングを心がけています。クジラを愛する船長やガイドたちと一緒に、『クジラにやさしいウォッチング』に出かけてみませんか?
■住所:島尻郡座間味村座間味地先1
■電話番号:080-8370-1084
「ホエールウォッチング」が体験できるツアー!
1日 慶良間 ホエールウォッチング付きツアー
開催日時:2025年1月1日(水)〜2025年3月31日(月)
開催場所:那覇市沿岸漁業協同組合 慶良間エリア
- 住所
- 沖縄県那覇市港町3丁目1−17
ホエールウォッチングツアーを楽しむための3つの”注意点”
冬の沖縄の海は北風が吹き、船の上はとても寒いので防寒着をご準備下さい。
また、冬でも日差しが強い場合があるため、サングラスや日焼け止めを持っていくのがおすすめです。
②濡れてもいい靴、動きやすい靴で参加を!
波しぶきで足元が濡れることもあるので濡れても良い靴で参加して下さい。
また、船の上は揺れますのでハイヒールやミュールなどは大変危険です。スニーカーなど動きやすい靴で参加して下さい。
③出港時間には遅れないように!
各ツアー、出港時間、集合場所が異なります。また相乗りツアーとなることが多いですので、集合時間には遅れないようにご参加下さい。※詳細は各ツアー会社へご確認下さい。
※その他
・船酔いが心配な方は事前に酔い止め薬を服用して下さい。
・携帯電話・デジタルカメラ等のデジタルデバイスは防水ケースに入れるなどして管理して下さい。
・悪天候や海洋状況が悪い時は欠航になる場合があります。
ザトウクジラとの初めての出会いに衝撃を受け、すぐにクジラにのめりこみました。
1987年に世界的なクジラの第一人者、カナダの鯨類研究者ジム・ダーリン博士が座間味の海に訪れ、クジラの生態や観察方法、個体識別の調査方法など、直に伝授されました。この海がザトウクジラの重要な繁殖海域ということがわかり、ますます大切にしたい気持ちが膨らんでいきました。
クジラを脅かさないように無理な操船はせず、常にクジラの行動を予測しながらクジラに優しいウォッチングを心がけています。その操船技術とクジラを思いやる気持ちがあってこそ、クジラが心を許して見せてくれる本来の姿に出会えると思っています。
ただ楽しいだけでなく、地球規模で生活しているザトウクジラについてよく知ってもらい、ここで見れる意味についても考えてもらいたいと思って、ウォッチングツアーをしています。
宮村幸文船長 (座間味村ホエールウォッチング協会理事・広報委員長/船名:セティウス)