2泊3日の旅のスタートは、やんばるについて知ることから。やんばる3村の入り口に位置するビジターセンターでは、やんばるの自然を映像で紹介するシアタールームや、地元情報満載の掲示物やパンフレットがあり、やんばる3村と世界遺産の森について学ぶことができます。道の駅内の「がじゅまる館」で地元特産品のお買い物も楽しめます。

ビジターセンターから車で10分ほどの「大宜味スカイテラス」は、沖縄八景に指定されている大宜味村の塩屋湾を一望できるレストラン。ランチに選んだのは「世界自然遺産（3村）の恵み」。ブランド豚「東村産パイ豚」のジューシーなお肉と県産野菜のサラダなど、沖縄の恵みをふんだんに使ったシェフ自慢の料理を堪能できます。

午後は、ヤンバルクイナ生態展示学習施設を見学。ヤンバルクイナは、世界でやんばる地域だけに生息する鳥で、国の天然記念物であり、絶滅危惧種。この施設では保護・飼育されているヤンバルクイナを間近で見たり、生態や生育環境、保護活動についての展示資料から、希少な動植物や環境を守ることの大切さを学ぶことができます。

明るいうちに今日の宿である「やんばる学びの森」へ。施設内には、森の生き物の写真や蝶の標本などが展示されたスペースや、整備された散策ロード、オートキャンプ場があるほか、ガイドツアーやカヤックツアーも開催する、やんばるの森をまるごと味わえる宿泊施設。遊歩道は全部で3種類あり、鬱蒼とした森の中に存在感を放つ滝や、シリケンイモリの棲む池など、見どころ満載です。

2日目は朝から、EVバスでいくガイドツアーへ参加。バスは電気で走るため排気ガスを出さず、また音も静かでやんばるの環境に配慮されたもの。地元ガイドの解説のもと、大国林道と呼ばれる深い森の道を進みます。バスに乗って森を眺めるだけでなく、所々で下車して植物や生き物を間近で観察。やんばるの森をグッと近くに感じられるツアーです。

ツアーの後は、ランチをとるために道の駅内にある食堂「わぁ〜家〜」へ。ここで食べられるのは、イノシシとブタを掛け合わせた「イノブタ」を使った料理。イノブタ丼は、柔らかく旨味のあるお肉と真ん中に割り落とした卵の黄身がマッチしてご飯がすすむおいしさ。食後は、道の駅内でやんばるならではのすてきなお土産を探してショッピングも楽しめます。

東村の森の小さな川のほとりに佇む「やんばる野草の宿」へチェックイン。森の空気や、川のせせらぎ、鳥や虫の鳴き声。そんな自然の心地よさに癒されて、気づけばリラックスしているはず。宿では、近くの川辺でサウナに入ったり、自生する植物を使ったカゴ編みなどの体験も可能。やんばるの自然の中で体感する特別なひとときは、旅の思い出を彩ってくれます。

最終日は、沖縄本島最大級のマングローブでカヤックツアーに参加。ガイドの案内のもと、マングローブが広がる川を上流へ向けて漕いでいき、木の根を四方にくねらせたヒルギや、その周辺で暮らすカニなどの生き物に出合えます。水面から見るダイナミックなマングローブの景色も圧巻。初心者でも、ガイドがしっかりサポートするので安心です。

旅の最後は、「道の駅サンライズひがし」に立ち寄って、食堂「東ぬ浜（あがりぬはま）」で沖縄のソウルフードを味わう。定番メニューの野菜そばや沖縄風のてんぷらは、どれもボリューム満点で大満足のおいしさ。施設内には、東村の特産品が揃っているのでショッピングも楽しめます。知れば知るほど惹き込まれる、やんばるの魅力に触れてみてください。