祭りの基本は、人のいい形のつながりであり、
祭りがあるから地域がまとまっていると思います。
沖縄の塩屋湾には海神(ウンガミ)祭りと呼ばれる祭りがある。
500年前から続くこの祭りは五穀豊穣、無病息災を祈願する祭りであり、神人(かみんちゅ)を中心にした、女性主体の祭りだ。祭りの一番の見所であるウガンバーリー(船漕ぎ競争)では、腰まで海水につかり太鼓を打ち鳴らしながら、懸命にゴールを目指して漕ぐ男性を迎える女性の姿は圧巻である。
今年、45歳の神人が誕生したことで、海神祭実行委員の米須邦雄氏は胸をなでおろしていた。待望の若い神人が生まれたことで、伝統行事を次世代に引き継ぐことができるからだ。祭りの基本は人とのつながりであり、祭りがあるから地域がまとまると米須氏は言う。
海神祭りへ参加すれば沖縄の伝統行事の重みと地域の絆を感じることができる。