やんばるアートフェス|沖縄北部で楽しむ自然×アートの冬旅
- 掲載日:
- 2025.01.31
沖縄本島北部の市町村で横断的に行うアートイベント『やんばるアートフェスティバル2024-2025』が開催中です。
今年で8回目を迎える今イベントは、沖縄らしい豊かな自然とアートの融合を楽しめるビッグイベントとなっています。県外出身の日本人や外国人アーティストが沖縄に滞在したり、思いを馳せながら作成したアートを鑑賞すると、また一味違った彼ら目線からの『おきなわ』が見えてくるはず。
今年の沖縄初めは、お子さまとのアートな体験に。ワーケーションついでに北部でアート鑑賞。などなど、やんばるアートフェスティバルと共に過ごしてみてはいかがでしょう。
INDEX
『やんばるアートフェスティバル』って?
『やんばるアートフェスティバル』とは、沖縄本島北部の複数の市町村で横断的に行うアートイベント!
過去7回も行われた本イベントは大宜味村を中心に名護市、本部町、国頭村、東村などで、アート作品の展示やワークショップ、関連イベントなどを行い、日本人をはじめ、台湾、中国、韓国の観光客など、のべ35万人が来場。アートを通じて、やんばるの魅力を県内外・アジア・世界へ発信するイベントとなっています。
総合ディレクターでありアーティストとしても出展する仲程長治氏をはじめ、多くのアーティストが「沖縄」をテーマにした作品を展示。欧米やアジア圏、沖縄県内外から選び抜かれたアーティスト目線で描かれる「沖縄」を楽しむことが出来ます。
『やんばるアートフェスティバル2024-2025 山原本然』
開催期間:1月18日(土)~2月24日(月・祝)
メイン会場:大宜味村立旧塩屋小学校(大宜味ユーティリティーセンター)
毎週火曜・水曜休館 ※2/11(火・祝)は開館いたします
開館時間:11:00~17:00
入場料:一般500円/沖縄県内在住者300円/高校生以下無料
その他会場:沖縄県本島北部地域の各会場
大宜味村立旧塩屋小学校(大宜味ユーティリティーセンター)
大宜味村喜如嘉保育所 /やんばる酒造 / オクマプライベートビーチ&リゾート
辺土名商店街
オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ
カヌチャリゾート
名護市民会館前アグー像
沖縄美ら海水族館
BEB5沖縄瀬良垣 by 星野リゾート
ホテル アンテルーム 那覇
\絶景!/海が一望できる体育館で行う展示
塩屋湾を一望する大宜味村立旧塩屋小学校の体育館は、今回のメイン会場となる旧塩屋小学校において、ひときわ目を惹くエリア。沖縄県で唯一残る手打ち鍛冶屋「池村鍛冶屋」をはじめ、八重山地域の創作や美術工芸をリサーチし、その魅力を広めるユニット「五風十雨」、海が見える立地を生かした展示などが複数設置されています。
作家さんの手しごとがきらり『YAFクラフトマーケット』
やんばる地域で活躍する作家や工房を中心に集まった「クラフト部門」エリア。ここでは、やちむんや、木工、ガラス作品に、アクセサリーなど、多岐にわたる県内のクラフト作品が展示・販売され、作り手の想いに直接触れることができます。購入の前に、作品に込められたストーリーや背景をスタッフさんが丁寧に説明してくれるのも嬉しいポイント。
「旧塩屋小学校」会場の展示をピックアップ!
ベルリンから届ける静寂の芸術|ヘニング・ヴァーゲンブレト氏
色鮮やかな作品が並ぶドイツ・ベルリンを拠点に活動するアーティスト、ヘニング・ヴァーゲンブレト氏の展示。普段、船や家の模型を制作する一方で音楽活動にも取り組み、今回の展示では立体作品と音楽を融合させた作品を披露。「旅するシアター(トラベリングシアター)」という異なる土地を訪れながら、作品を通して物語を紡ぎ出すコンセプトが作品に息づいています。
沖縄と移民の歴史を紡ぐ|うしお氏
会場に掲げられた7枚のタペストリーに曲線を描き、実際の人々からもらった指紋をスタンプしたアーティスト・うしお氏。「海の向こう」をテーマに、移民とアイデンティティに思いを馳せる力強いメッセージが込められているんだとか。日系移民が外国人として差別され、IDカードに顔写真と指紋が押されていた過去にインスピレーションを受け、沖縄から世界各地に移民として渡ったウチナーンチュ(沖縄出身者)とその子孫たちに協力をお願いし集められた指紋が一つの作品として消化されている様子は必見です。
沖縄の信仰と儀礼の世界|冨安由真氏
小学校の放送室と視聴覚室が展示会場となった冨安由真氏のインスタレーション作品『おとずれるもの』。「TERRADA ART AWARD 2023」を受賞し、その招待を受け展示に参加した冨安由真氏は、サウンドや映像、照明を巧みに組み合わせることで、沖縄の独特な信仰と儀礼を表現しました。塩屋湾の「ウンガミ」と呼ばれる行事を具現化したこちらの作品は、小太鼓(パーランクー)の音や海を空撮した映像、そしてウンガミの儀礼「御願バーリー」の掛け声を録音した音声などが見事に融合しています。
沖縄に触発された巨大絵画|柏原由佳氏
227cm x 364cmの大型絵画2枚や、沖縄に滞在していた3ヶ月、毎日砂浜に足を運んで拾った貝殻などを展示したユニークな構成の作品『Seeing in the Dark』。貝殻の模様が山水画のように果てしなく広がり、貝殻、葉っぱ、海、そして山など自然と人間が織りなす壮大な景色へ繋がっていく様子をキャンバスへ抽象的に表現しています。
泡盛を通じて紡ぐ記憶|津田道子氏
沖縄の伝統的な蒸留酒「泡盛」をテーマに、酒そのものの魅力と製造プロセス、そして人々の動きを表現した作品『泡盛ラプソディ』。
地元の家庭から借り受けた古酒が本棚に並ぶ様子は、それぞれに秘められた背景が垣間見えるようです。
「大宜味村喜如嘉保育所」会場の展示をピックアップ!
2019年に閉園となった大宜味村喜如嘉保育所跡地では、2組のアーティストによる展示が行われています。その中から、境界の記述者としての視点を表現した麥生田兵吾氏の写真展についてピックアップしてご紹介します!
沖縄という地域の境界とは|麥生田兵吾氏
私たちと「境界」という概念を通して、沖縄の風景を作品に昇華させた麥生田兵吾氏。麥生田氏によると、沖縄という地域性もまた、境界性を語る上で重要な要素。本州から見たときの沖縄は「国としての境界」に位置すると麥生田氏は感じていて、この地理的特徴を踏まえ、今回の写真は沖縄本島南部を巡り、カメラに収めた風景や存在が展示されています。
\やんばるであそぼう!/ メイン会場付近の自然・体験スポット
せっかく、本島北部のやんばるまで来たならアートが生まれたこの地を思う存分、味わわなければもったいない!
ということで、やんばるの大自然を楽しめるトレッキングや体験施設をご紹介します。
NPO法人おおぎみまるごとツーリズム協会
大宜味村の特徴である健康長寿と緑豊かな自然環境を活かし、環境保全型観光、伝統文化や芸能文化活動を組み込んだ『大宜味型体験滞在・交流プログラム』のツーリズム!
住所:大宜味村田港1357-18
\やんばるであそぼう!/ メイン会場付近の絶品グルメ
実はメイン会場がある「大宜味村」は、90歳以上の高齢者の割合が多く、沖縄一長寿の村として知られています。長寿の源とも言われるシークヮーサーの産地でもあり、カステラやサーターアンダギーなど、様々な特産品づくりが進められていますよ。そんな長寿や健康のヒントが満載のやんばるグルメをご紹介します!
天空のレストラン 大宜味スカイテラス
道の駅おおぎみ やんばるの森ビジターセンター内にある絶景が望めるレストラン。地産地消をテーマに、地域の食材をふんだんに使用したメニューが楽しめます!
住所:大宜味村田港427-2
大宜味村シークヮーサーパーク
県内初シークヮーサーのテーマパーク。搾汁工程を眺められる工場見学や、シークヮーサーの飲み比べができるコーナーなど、シークヮーサーの魅力を体感できます。
住所:大宜味村津波1424-1
他にも!やんばるアートフェスには見どころいっぱい!
いかがでしたか?
他にも、ご紹介したい作品や展示があるのですが、残りは実際に行ってみてからのお楽しみ。
自然とアートが織りなす多様性と創造性の祭典『やんばるアートフェスティバル2024-2025』は、1月18日(土)~2月24日(月・祝)まで、大宜味村立旧塩屋小学校をメイン会場に開催されます。アーティストの熱い想いと地域の豊かな文化が交差するこのイベントで、心揺さぶる芸術のひとときをぜひ体験しに訪れてみてくださいね。