■環境に配慮したオリジナルピザ窯で、
本格的ピザ作り体験!
南城市は沖縄本島南部の東海岸に位置し、中城湾と太平洋に面しています。那覇空港から車で約30分ほどと都市に近いながらも青い海と緑に恵まれており、至る所で豊かな自然を感じることが出来ます。そんな南城市の風がよく通る小高い丘の上に、オリジナル窯でピザ作り体験が出来る「MAKI de pizza」はあります。
■お客様が激減した家業を救いたい!最初はそんな始まりでした
オーナーを務める島袋 悠乃さんは南城市出身。
「MAKI de pizza」は、叔父が営むゲストハウス内にあります。コロナ禍でお客様が激減したゲストハウスを立て直すため、島袋さんは親族と一緒に目玉となるような商品作りを模索していました。
「ピザ窯を作って、ピザ作り体験をしたら面白いんじゃない?」
親族会議の中で飛び出したアイディアに、島袋さんの叔父が応え、知人の「窯クリエイター」工藤修二さんを紹介。工藤さんは全国を飛び回り、その土地の循環出来る資源を使いオリジナルのピザ窯を作る活動をされており、その出会いからピザ窯作りが本格的に始まりました。
■沖縄に流れ着いた軽石
そんな中、小笠原諸島の海底火山噴火が原因とみられる「軽石」が沖縄周辺に押し寄せてきました。海が好きでよく泳ぎや、夕陽を眺めに行っていた島袋さんは、海岸を埋め尽くす軽石を見てショックを受けたそうです。
しかし「窯クリエイター」の工藤さんは、この「軽石漂着」をニュースで知り、「これはピザ窯に使える!」と閃いたというから驚きです。
(写真提供/MAKI de pizza)
■世界初
漂着軽石を使ったピザ窯作り
工藤さんの閃きとは、軽石を「断熱材」として使用することでした。
隣町の与那原町で回収された軽石を譲り受け、使用された量は土のう袋10袋分!枠組みで使った木材は、地域の保育園が建て直しの際に出た廃材を使いました。
(写真提供/MAKI de pizza)
外装は近所の瓦工場から、割れて売り物にならない「琉球赤瓦」を譲り受け再利用。色々な方の思いが詰まったピザ窯は、完成までに半月以上かかりました。
■オリジナルピザ窯で作る、
他では出来ないピザ作り体験
ピザ作り体験の2時間前から火入れは始まります。
薪をくべて窯の中の温度を400度以上に温めます。使用している薪は隣接する南風原町の、家具屋から出た端材を利用しています。火付けが良く、嫌な香りや煙が少ないチャーギ(和名:イヌマキ)は、ピザを焼くには最適です
窯の温度が適温になってきた頃に参加者が集まり、いよいよピザ作り体験のスタート!
島袋さんが作成したパネルを使って、ピザ窯が出来るまでをご紹介。窯のほとんどが再利用された資源であること、そして沖縄に漂着して来た軽石を利用していることを知ると、参加者から驚きの声が上がります。
■こだわり抜いた地域の食材を使用!
「MAKI de pizza」のこだわりは、ピザ窯だけではありません。使用しているバジルは、近くの農園「岸本ファーム」で無農薬、無化学肥料で育てたもの。
チーズは、イギリス出身のジョンさんが沖縄で作る「ジョンさんのチーズ」。牛乳から塩、そして発酵に使う発酵菌まで全て沖縄県産です。
ソーセージは、浦添市にお店を構える「プカプカプーカ」の無塩せきソーセージ。沖縄県産豚肉100%使用の自家製です。
さらにうりずん豆やゴーヤーなど、その季節ごとに採れる沖縄の野菜を積極的に取り入れています。初めて食べる沖縄野菜に出会えるかも?!
ピザ生地にも、もちろんこだわっています。
沖縄本島本部港からフェリーで約30分の離島、伊江島産の小麦と国内産の小麦をブレンド。伊江島産の小麦は全粒粉で、小麦本来の味を楽しめます。
最初は島袋さんがお手本を見せます。
生地を真ん中から押し広げ好みの大きさにした後、「MAKI de pizza」オリジナルのトマトソースを塗り、好みの具材をのせます。
ピザ生地を窯の中に入れ、高温で一気に焼き上げます。あっという間に焼き上がる様子に、参加した子供たちも興味津々。
わずか1〜2分で、沖縄食材をふんだんに使用したマルゲリータの出来上がり。こんがり焼けたピザから、香ばしい匂いが広がります。ピザの耳はふっくらで、生地はしっとり。参加者が手を伸ばし、あっという間になくなりました。
もう1枚は、たっぷりとチーズを使ったクワトロフォルマッジ。少し焦げたチーズの香りは大人向けの味でチーズ好きにはたまらない逸品!
■自分たちでピザを作ってみよう!
まずは食材選びから。好みの具材を好きなだけ選んだ後に、生地を伸ばします。「柔らかい!」「モチモチしている!」と、初めて触るピザ生地の触感に大興奮!
大人たちも加わり、生地を好みの形に整えます。慣れない手つきで一生懸命ピザを作る姿を、見守るお父さん、お母さんたちも楽しげ!
「あ!ちょっと焦げた!」「膨らんできたよ!」
薄く伸ばしたピザ生地が、窯に入れた途端にふっくらと焼き上がって行く様子がとても楽しい!パーラーと呼ばれる棒状の道具を使って、ピザが均等に焼き上がるように窯の中でクルクルと回します。
自分が焼いたピザは特別美味しそうに見えますね!早く食べたくて待ちきれない様子。
ピザのカットはお父さんの出番!子どもも手を添えて一緒にカット。
「まだ熱いよ!」という大人たちの静止を振り切り、我先にピザを口に運びます。
ピザ作りは子どもたちだけでなく、大人も楽しめます。みんなと一緒に夢中になれるピザ作り体験は、終始大盛り上がり!
近くの農場から仕入れる平飼い卵のスープもおかわり自由。ふわふわ卵がたっぷりで、とても優しい味。ソフトドリンクとスイーツも体験料金に含まれます。
今回は3世代のご家族が参加しました。
「3世代で楽しめる体験ってなかなか無いので本当に楽しかった!」「意外と簡単に作れるね!」「また焼きたい!」
アウトドアで楽しめるピザ作り体験は、きっと素敵な旅の思い出として記憶に残るでしょうね。何より焼きたてのピザは本当に美味しい!!
こちらの体験は、15名まで一緒に行うことが出来ます。予約はHPから。また、体験の様子はお店のSNSで見ることが出来ます。
・「MAKI de pizza」HP
https://outdoor-pizza-club-maki-de-pizza.jimdosite.com/
・「MAKI de pizza」インスタグラム
https://www.instagram.com/maki.de.pizza/
地元の南城市で働き始めて、改めて南城市の魅力に気付いたという島袋さん。
お客様の楽しそうな笑顔を見ながら、こう語ります。
「最近、耳にするSDGsは大きなテーマだけど、私が出来ることは小さい。それでも自分に出来ることを少しずつ続けて行ければいいな。」
南城市の自然の豊かさ、沖縄の食材の美味しさに出会えるピザ作り体験。こだわりの詰まったここでしか味わえない特別な体験を、旅のご予定に入れてみてはいかがでしょうか?きっと素敵な思い出作りが出来ると思います!
- 住所/沖縄県南城市大里古堅 1265-3
*所要時間はおおよそ2時間半、
雨天時は中止、または日程の変更 - 詳細を見る