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沖縄県国頭村で
進化を続ける道の駅
「やんばるパイナップルの丘 安波」

#北部

沖縄県の最北の村、国頭村(くにがみそん)の東海岸部に位置する安波(あは)集落にある道の駅「やんばるパイナップルの丘 安波」。道の駅としての機能に加えて地域の方々から地域課題を聞き出して新たな価値創造を生み出すことにより解決へと導き、持続可能な未来に向けて進化を続ける道の駅です。

■「やんばるパイナップルの丘
安波」までの道のり

沖縄県の最北の村、国頭村の東海岸部に位置する安波集落にある「やんばるパイナップルの丘 安波」までは、那覇空港から車でおおよそ2時間半で到着します。

沖縄自動車道最北のインターチェンジ「許田IC」を降りて北上しているとパイナップル畑や海が見えてきます。思い描いていた沖縄の風景にきっと誰もが癒されることでしょう。

しばらくすると豊かな森の中に一際目立つモダンなコンクリート建築に目が留まります。ここが目指していた「やんばるパイナップルの丘 安波」です。

■たくさんの「み」と「ち」に出会える道の駅

安波集落にこれらの「み」と「ち」が出会い、人と人が共創し持続可能な地域の未来を作るための「みちの駅」として2022年に「パイナップルの丘 安波」は開業しました。

「やんばるパイナップルの丘 安波」にある展望デッキのブランコから雄大な景色を堪能したり、観察棟からやんばる独自の生態系をじっくりと「観る」ことの「観(み)」。

生産者の所得向上、雇用創出、人材育成、地域資源を活かした6次産業化支援などのあらゆる地域課題を拾い上げ、新たな価値創造を生み出し持続可能な「未来」を切り開くことの「未(み)」。

やんばるで育まれた食材のフードロスを削減し「実り」を大切にいただく「実(み)」。

またその実りを共有する食工房や廃材となる木材を活かした木工所体験、更にコワーキングスペースを利用する人たちのアイデアが行き交い新たに生まれる知識の「知(ち)」。

最後に、“やんばるには琉球祖神アマミキヨが最初に作った聖地と伝えられる「大石林山」や、沖縄最北端の断崖絶壁「辺戸岬」(へどみさき)、琉球の信仰で神を祀る聖域である「御嶽」(うたき)が存在し、みちの駅を拠点に容易にアクセスができる「土地」であることの「地(ち)」。 ”
※公式HP(https://pineapple-hills.jp/concept/)より抜粋

「やんばるパイナップルの丘 安波」でこれらの「み」と「ち」 を五感で感じてみてください。きっとこれまで知らなかった沖縄の新しい魅力を発見するきっかけになるのではないでしょうか。

■規格外パイナップルのケーキ

安波集落はパイナップルの生産が盛んな地域です。そこで「やんばるパイナップルの丘 安波」は、台風や気候問題で市場に出すことが出来なくなってしまった規格外のパイナップルや加工して余ったヘタの廃棄がたくさんあることに着目します。

それらを利用して加工製品化に活かせないかと考えた末、パイナップルケーキが誕生しました。

食工房で手づくりされるパイナップルケーキは、酸味と甘味のバランスが取れたペーストとクッキー生地のサクサク感の相性が良く、今では「やんばるパイナップルの丘 安波」の人気デザートになっています。

安波集落の特産品であるパイナップルのフードロスを削減し、地域の方々の手で加工し直接消費者へ届けることで6次産業化支援事業という大きなサイクルを生み出すことに成功しました。

現在はこの小さなサイクルをもっと大きなものへと拡大するため生産工場を増やしたり、生産業務を受託・委託を実現し生産性を高めるOEM化も目指しています。

■パイナップルを食べて育った
パイ豚の「そぼろ定食」

沖縄県のブランド豚として人気の「アグー豚」に、パイナップルを飼料化した餌で育てた「パイ豚(ぱいとん)」をご存知でしょうか?

その肉質は一般的な豚肉よりも霜降りの割合が5%多く、脂肪融点は低いので口に入れた瞬間に脂肪が溶け出します。そのため旨味と甘味がある良質な豚肉として評価されています。

一般的な豚肉においても腕肉は硬いとして知られていますが「パイ豚」でも同じ特徴があります。なんとかその腕肉を魅力的な商品にできないかと考え、生まれたのが「そぼろ定食」でした。

これまで敬遠されていた腕肉をミンチ状にして甘い味付けで整えて白ごはんにのせた「そぼろ定食」は、施設内にあるカフェで提供されています。
また、付け合わせに添えられているオレンジ色の花は、安眠効果があると言われるクワン草の花のピクルスです。今ではランチの定番メニューとして人気を博しています。

「やんばるパイナップルの丘 安波」を訪れたからには、ここで提供されるやんばるの食材で作られたメニューをぜひ召し上がってみてください。それだけで「やんばるパイナップルの丘 安波」を応援することに繋がります。

そして何よりもやんばるの食材の美味しさに驚くはずですよ。

■「やんばるパイナップルの丘 安波」
での体験できること

期間限定のイベントも積極的に企画しています。

常設されている木工所では琉球松の廃材を使用したお皿やコースター作りが体験でき、家族連れの子供たちに大人気だそうです。

夏季限定のパイナップル収穫体験は、初めて観るパイナップルの実の付き方に驚き、貴重な体験に喜ばれる方もとても多いそうです。

もちろん「道の駅」としての物販にも注目してください。陳列してあるお土産の中には、パイナップルのジャムをはじめ、やんばるの特産品を使ったお菓子やスイーツからやんばるの生き物のイラストが可愛いTシャツまで、他ではあまり見かけない商品が数多くあります。

離島コーナーには離島ごとにテーブル分けされ、観るだけでもとても楽しむことができるよう工夫がしてあり、取材チームも物欲を刺激されて買い物を楽しんでいました。

■国頭村安波集落の活性化に向けて

これまでは観光客が目的地までの通過点として通り過ぎてしまい、人の動きが極めて少なかった安波集落。「やんばるパイナップルの丘 安波」の取り組みの成果があり、徐々に人の動きが増えてきました。

注目される要因のひとつはコワーキングスペース。また、芝生広場に広がる「CAMP VILLAGE やんばるの音(ね)」ではシャワールームが完備され、テントサウナやBBQを楽しむことができます。

他の道の駅ではここまで充実した施設はなかなか見られません。

屋上に行けば、「やんばるの丘ブランコ」で壮大なやんばるの森を眺めながら自然の風に吹かれることで、大人も童心に戻って楽しむことができるでしょう。

夜になれば全館消灯するので光害がなく、ここから見上げる星空の美しさは相当なものだそうです。今後企画されているアストロツーリズムも目が離せません。

生産者の所得向上、雇用創出、人材育成、地域資源を活かした6次産業化支援など地域が抱える問題は非常に多く存在します。

どれか一つの課題に注力し解決するのではなく、偏りなく好循環を生み出すサイクルを創出する「やんばるパイナップルの丘 安波」は、沖縄本島最北部の安波集落に限らず、人の動きが少ない地域(いわゆる限界集落)の活性化を促進するモデルとなるのではないでしょうか?

ぜひ「やんばるパイナップルの丘 安波」を訪ね、人と人が共創し持続可能な地域の未来を作る「みちの駅」を楽しんでみてください。

INFOMATION
やんばる
パイナップルの丘
安波
  • 住所/沖縄県国頭郡国頭村安波1089番地7
  • 電話番号/0980-43-5115
  • 詳細を見る
掲載日:
2023.10.26
更新日:
2023.10.27

※掲載内容は、掲載日もしくは更新日時点での情報です。最新情報は、ご利用前に各施設などにご確認下さい。

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