観光客のみなさまへ 現在、沖縄本島地域は少雨傾向にあり、ダム貯水率が低下し続けています。節水へのご協力をお願いいたします。

サーフボード

沖縄サーフィンの基本/ OSA理事長インタビュー

県外とは全く異なる沖縄の海でサーフィンを楽しむために知っておくべき内容を沖縄サーフィン会を取りまとめる[沖縄サーフライダー連盟(OSA)]の理事長・宮城 豊和さんにお話を伺いました。

OSAとはどんな団体ですか?

プロはもちろんアマチュアの大会なども開催

私が理事長を務めている[沖縄サーフライダー連盟(OSA)]は、県内のサーフショップのオーナーや、ボランティアスタッフが協力し合いながら、沖縄の海の環境を守り、救助訓練の実施を行うなどサーファーのルールやマナーの向上、選手の技術の向上などを目的に活動を行なう団体です。

また、プロのサーキット大会を開催する他、ビーチクリーンのイベントも積極的に主催しています。

現在、沖縄県内にはサーフショップやガイド、スクールがたくさんありますが、OSAに加盟している業者であれば、信頼できると胸を張って言えます。

沖縄サーフィンの現状を教えて下さい

砂辺(北谷町)ポイントのエントリー風景。特に週末は、多くのサーファーが賑わいます

近年、沖縄県内でサーフィンは盛り上がりつつあります。

10年程前に比べて移住者のサーファーも増え、各ポイントではかなり賑いを見せています。沖縄サーフィンが盛り上がるのは、私たちローカルにとっては地域活性化にもつながることで、大変喜ばしいことです。

しかし人口の増加にともなって、事故の心配も出てきます。安全に楽しむには、必ず地元のサーフショップに立ち寄って細かいポイントやコンディション、アクセスに関する詳しい情報を得るようにしてください。

沖縄の海の特色は?

ボトムは硬くて鋭利なリーフが一般的な沖縄の海

季節的には、大きく分けて夏場は東側、冬場は西側というのが一般的です。そして、南部のポイントでは1年を通してコンスタントに良質な波が期待できます。もちろん夏場は、島の至る所でうねりが期待できます。

そして、冬場(12~3月)は、西高東低の気圧配置により東側に低気圧が停滞し、北うねりをひろう西側である東シナ海側のポイントで質の良い波が発生します。

ただ、全エリアを通して、全く波の無い日もありますので、ご注意を。

波質としては、全国では大半となる「ビーチブレイク」とは異なり、「リーフブレイク」です。ボトム(海底)が砂地のビーチブレイクとは根本的に考え方や方法が異なり、その性質をしっかり把握していないで海に入ると、大きな危険を伴います。

「リーフブレイク」について詳しく教えて下さい

干潮時のリーフの様子。岩礁同様に硬い表面は非常に鋭利なため、ビジターは履物着用が必須

「リーフ」とは、サンゴ礁を指します。ギザギザした鋭い先端で足を怪我することもあり、特にビジター(ローカル以外のサーファー)は、リーフブーツは必須です。また、リーシュコードが切られて、ボードが流されるということも少なくありません。リーフカレントにも注意が必要です。そこで起きるブレイクが「リーフブレイク」です。

リーフのエッジ、つまり地形ベースで波が立つため、ポイントは限られ、必然的にサーファーはそこに集中します。

また、アウトリーフではビッグサイズが起こるのも特徴です。また、沖に出ないと波が来ないため、パドリングが重要です。場合によっては、舟などでポイントまで行くこともあります。

島の周り全てが基本的にリーフで囲まれているため、サーフィンのできる時間帯は満潮時の前後4時間のみです。

干潮時は、リーフが剥き出しになってサーフィンはできません。このような沖縄ならではの海の特色を知って、安全にサーフィンを楽しむことが大切となります。

従いまして、私たちは注意喚起を行いつつ、県外からのサーファーも含めて、誰もが安全にサーフィンを楽しめるようPRするなど、日々心がけています。

逆に他県と同じ所は?

砂辺ポイントにほど近い、宮城さん経営のサーフショップ&サーフバー『ハードリーフ』

全国で事情は同様ですが、沖縄にもその場所その場所に「ローカル」、つまり地元サーファーが存在しますので、ルールやマナーを守らないとトラブルにならないとも限りません。

それでも、私たちは「いちゃりばちょーでー(一度会ったら皆兄弟)」の文化がありますので、一度でも会って言葉を交わせばみんな兄弟。

誰でもウェルカムですので、そういった意味でも、やはり地元のショップに一度足を運んでもらうのがよろしいでしょう。

詳細はこちら 右矢印

沖縄サーフィンをより楽しむためには?

(写真提供/石垣大樹)

沖縄特有の高い透明度が自慢の美ら海で、他県にはないサーフ体験を

先ほどお話した通り沖縄サーフィンは、満潮時間や潮位の確認が第一です。

言うまでもありませんが、満潮の時間や高さは日々変わるため、情報をこまめにキャッチする必要があります。例えば「携帯用潮位表」がコンビニ等で手に入る他、気象庁のサイトでも簡単に調べられます。

そういった事情や特色をしっかり把握し「安全第一」に、ルールとマナーさえ守れば、他県では絶対にない、素晴らしいサーフィンを体験できることでしょう。全国のサーファーの皆さんにも、ぜひとも一度私たちのこの美しい海で、沖縄サーフィンを体感してもらいたいですね。

サーフィン用語

ビーチブレイク
海底が砂からなる地形で起こる波
リーフカレント
サンゴ礁の外へ流れる危険な流れ
アウトリーフ
サンゴ礁を超えた外側、外海・外洋
スウェル
うねり
オフショア
岸側から沖の方に向かって吹く風
グーフィー
岸側から見て、左から右へブレイクする波
チューブ
筒状に波が巻いている状態
レギュラー
岸側から見て、右から左へとブレイクする波
ロングライド
長く波に乗れる状態
ファーストリーフ
外側のリーフ
セカンドリーフ
内側のリーフ
OSA理事

宮城 豊和(みやぎ とよかず)さん

[OSA]理事長&サーフショップ『ハードリーフ』オーナー。

沖縄サーフィン発祥の地、北谷町で生まれ育った現役のサーファー。

安全指導、環境保護、若手育成等、沖縄サーフィンの発展に日々尽力。

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沖縄サーフィンの注意事項

県外のサーフィンとは大きく異なる沖縄サーフィン。安全のため、そしてローカルや地元住人に迷惑をかけることなく、安心して楽しむために海に入る前に知っておくべき、覚えておくべき、守るべき諸注意をしっかり確認しましょう。

一人では入らない

沖縄サーファーと一緒に入水!

サーフィンに限りませんが、一人での海における行動は危険ですので、必ず数名で入水しましょう。

また最初は、そのポイントを熟知している沖縄在住のサーファーと一緒に入るのが最も安全です。

時間帯

干潮時は絶対にNG!

沖縄は島全体がリーフに囲まれているため、干潮時はリーフがむき出しとなり、サーフィン不可。従って、満潮の前後2時間(計4時間)のみ可能です。

また、視界の悪くなる早朝・夕刻の薄暗い時間帯は特に危険ですので、細心の注意を。

ポイントブレイク

海の上でもあいさつを

地形的にブレイクする場所が決まっているため、サーファーが集中します。

従って、ローカルの多いポイントに強引に入るとトラブルになることも。それでも多くの沖縄サーファーは友好的なので、挨拶をするなどマナーを守っていれば譲ってくれるでしょう。

カレント

必ず事前に情報を得るべし!

他県同様、様々な場所でカレントが発生します。

但し、リーフという地形のため、県外のビーチブレイクにおけるカレントとは性質が異なるので注意が必要です。また、風が強いとカレントも強まります。

ボトム

ブーツ着用は必須!

ほとんどの場所がリーフのため、ボトムは総じてシャロー。

鋭利な刃物のような岩肌が剥き出しになっている他、ウニやシャコガイといった、触ると危険な生物も多く生息しています。慣れているローカルは裸足の場合もありますが、ビジターは必ずリーフブーツなどを着用しましょう。

出血をした場合は速やかに海から上がり、病院で適切な処置を受けて下さい。

マナー

海の上でも「はいさい!」

サーフィンに限らず、いつ何時、どこにいても当然のことながら、マナーを守るのは当たり前です。

地元住民やローカルの方々、日頃からその海を利用している沖縄の人々とコミュニケーションを取り、緊急時にも対応できるように心がけ、皆で気持よく沖縄サーフィンを楽しみましょう。

(写真提供/石垣大樹)

環境保全

きれいな海を守りましょう!

環境を大切にする意識を持ちましょう。

例えば、過剰なワックスがけは控える他、日焼け止めもできるだけ環境に配慮した製品を選びましょう。もちろん、タバコのポイ捨てなどは論外。

その他、あらゆるゴミは全て持ち帰るのが基本、一人ひとりの心がけが大切です!

その他

南国の陽射しは侮れない!

日焼け対策を万全に!オンシーズンの沖縄は陽射しが強烈です。

海に入る場合には、必ずウェットスーツまたはラッシュガードなどを身に付け、その上で露出される肌には日焼け止めが必須です。他にも、県外から移住して来た無責任なサーフガイドや、サメの目撃情報について見かけた場合は警察やOSAに報告し、情報共有を行っていただくのがベストです。

また、海中には危険生物がたくさんいて、その珍しい容姿にひかれ、むやみに近づいたり触ったりすると危険です。沖縄の海に生息する生物の情報は「沖縄まるわかり 沖縄旅行の注意点ページ」からも確認できます。

これらの注意点を確認し、安全に沖縄の海を楽しみましょう。

サーフポイント&ショップ

サーフポイント

沖縄サーフィンの沖縄本島の2大メジャーポイントをご紹介します。本島最南端・糸満市の「スーサイド」と、中部西海岸・北谷町の「砂辺」です。スーサイドはオールシーズン、砂辺は北風が吹き付ける冬季がメインです。 

米須海岸

言わずと知れた沖縄本島 メジャーサーフポイント!

東西に長く伸びた海岸線に、数多のピークが点在するため、個々のレベルに合わせて一年中サーフィンを楽しめます。

スウェルは、南西~南~東~北東、幅広いウネリをキャッチ。ウィンドは、オフショア北~北西海の面が整います。

北風によってオフショアとなり、南のウネリをキャッチするのが一般的です。総じて水深は浅いため、サイズアップした場合や小潮の時は、急激に掘れあがることも。

県道からけもの道を歩いてすぐ目の前が、「メインポイント」と呼ばれるエリアです。

その中央付近はローカル・上級者が集まっているため、ビジターはセンターより数10m離れた「メイン右ポイント」または「メイン左ポイント」でトライすることをオススメします。

海岸全体を通して波の割れる場所は数ヶ所に渡るため、大勢が一つのピークに固まることなく楽しめるでしょう。

なお、リーフは粗く非常に危険です。特に初めての場合はリーフブーツなどの履物は必須です。

米須海岸

沖縄サーフィン発祥の地は 冬場がメイン!

スウェルは、南~西~北と幅広いうねりをキャッチします。ウィンドは、オフショア南東~北東~東。

ポイントは南北に広く点在します。

南側(向かって左)から「ボウル」「ハワイアン」「カリフォルニア」といった名称で呼ばれ、それぞれ個性的なブレイクが期待できます。他にも北端の「コーナー」までブレイクポイントは数ヶ所点在するので、個々のレベルや混雑具合に合せて、ポイントをチョイスできるでしょう。

なお、うねりが入りサイズアップとなった場合は、エキスパートオンリーのハードブレイクが出現することでも知られています。

そんな時は、ファーストリーフ~セカンドリーフと、アウトから徐々に割れてくるリーフブレイクは国内屈指とも言われます。そんな時は、スゴ腕のローカルや、県外・海外のトッププロサーファーが集結。スーパーセッションが繰り広げられることも!

防波堤からのエントリーですが、非常に滑るので注意が必要。

もちろんボトムはリーフですので、こちらもリーフブーツなどの着用を推奨します。

ショップガイド

地元を知り尽くしたプロがガイド!
ダイビング

OKINAWA RICKEY PRO SURF GUIDE & SCHOOL(オキナワリッキー プロサーフガイド&スクール)

沖縄出身のプロサーファー・比嘉力夫氏が懇切丁寧に指導。安心安全に沖縄サーフィンを楽しめます。

詳細はこちら 右矢印
ビギナーから上級者まで!
ダイビング

PADO PADO okinawa(パドパド沖縄)

サーフボード販売に加え、アットホームなスクールも人気。受講者の充実したサーフィンライフ目指し、ビギナーから上級者まで、どんなレベルにも対応。

詳細はこちら 右矢印
掲載日:
2024.02.06

※掲載内容は、掲載日もしくは更新日時点での情報です。最新情報は、ご利用前に各施設などにご確認下さい。

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